2006年11月 2日 (木)

初診~IVF1周期目

振り返ってみて。

”IVF1周期目”って言えるかどうか分からないけど、
初診から採卵まで、20日足らずだった。
それがまず、凄かったなーと思ってる。
このクリニックは、”最後の砦”って言われてる。
何年も、どこへ行ってもできなかった人が
最後に訪れるクリニックだ、って。
でもワタシは、どうして最初にここに来なかったんだろうって思った。
こんなに合理的に必要検査を短期間でやってくれて、
もっと早く来ていたら、もっと早く原因も分かったのに、って。

とにかく、ここに決めて良かったと思ってる。
病院って相性がある。それは仕方ない。
”事務的”とか”不親切”とか”冷たい”って評価もあるけど、
ワタシには寧ろ、そんな雰囲気が合ってる。
原因を突き止め、とにかく1日でも早く子供が欲しい。
心のケアを全く求めてない。
それは寧ろ夫に求めたい。それが本筋だと思うし。

不妊治療って、どうしても夫婦間に温度差が生じる。
男性不妊の場合はちょっと違うかも知れないけど、
結局、痛い思いをするのは女ばっかり。
だからうちの夫だって、”種なし”なんて言えるわけだし。
そんなの、自分が原因で、もしワタシがそんなこと言ったら
即離婚問題だと思う。
自分で言われたらショックなくせに、人には平気で言う。
無意識に口をついて出ちゃうなんて、意識が低すぎる。

できるだけ温度差を埋めたいと常に思ってる。
だって、妊娠がゴールじゃないもの。
その後何十年も、夫と一緒に育てていかなきゃいけない。
ただでさえ、実際にお腹に宿し産み落とす女に対して、
結果的に”何もしなかった”男の間には温度差がある。
だからこそ、感じたこと、思ったことはその都度伝える努力をしてる。
できるだけ夫の機嫌がいい時を見計らって。
はぁ、面倒。

夫はワタシの第一子だと自分に言い聞かせてる。
この人を一番大切にしないと、子供を大切に思ってくれない、って。
極論かも知れないけどね。
あとは、夫を当てにしないで子育てしようって思ってる。
働いてお金を稼いでくれるだけで充分、って。
夫がいるから、ワタシは仕事をそこそこに治療ができる。
そのことに、まず一番に感謝して、他に期待をするのをやめよう、って。

この考え方は、不妊治療に関してだけじゃない。実は。
去年の夏、本気で離婚を考えた時、決めたこと。
期待するから、その期待通りにならなかった時、怒りを感じる。
人を変えるのは難しい。
この人はこういう人、って受け止めてしまえば、その方が楽。
でも、一緒に生活していく以上、言いたいことは言おう。
伝えなきゃいけないことは伝えていこう。
でも、それでその人を変えようと思うのはワタシのエゴ。
伝えること、そのこと自体に意味があるんだから、って。

だから、”種なし”のことも後でちゃんと釘を刺した。
休日の昼間、得意のイタリアンランチをテーブル一杯に用意し、
昼間っからワインなんか開けちゃった食卓で。
”あれはないよ。自分が言われたらどう?
いくらワタシでも傷ついたよー。
でもね、悪気がないことは分かってたから、
ついつい出ちゃったんだろうなーってことは分かってたから、
だから何も言わなかったんだけど、でも二度と言わないで”って。
勿論、声色だって優しめに。
そう、まるで、子供に言い聞かせるように穏やかに。

夫は素直に謝ってくれた。
”そんなこと言ったっけ?そりゃあんまりだな。ごめんごめん”って。
やっぱりね。自覚すらなかったってわけよね。

前途多難。次も採れなかったらどうしよう。
ワタシの体は子供が産めないってことになる?
ちゃっちゃっと体外受精して、ちゃちゃっと産んじゃって、なんて、
実は結構安易に考えてただけに、かなり打ちのめされた。
大体空砲なんて・・・。
原因が分かって良かったって気持ちと、不安な気持ちと、
でも、やるべきことが分かっている安心感と、
なんだか色々勉強になった1ヶ月弱だった。

治療費用

初診(問診・血液検査・精液検査・内診)  18,158円
卵管造影検査  7,885円
ヒューナーテスト・採卵(空砲)  23,575円

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採卵決定

2006年8月23日(同日)

1時間半近く待たされたと思う。
結果を聞きに診察室に入ると、”採卵しましょう”と。
”ご主人様は来られる?”、”はい”、
”じゃ、この後の流れを隣(処置室)で聞いて待っててね”、
”はい”。

看護士さんに説明を受け、すぐに夫にメールする。
”じゃ、15時前に行くから”と返事が来る。
ラウンジで待っていると夫登場。
ちょっと場違いな感じがする。スーツに長髪の夫。
看護士さんから受けた説明を、一通り夫にする。
”採卵できたことを確認してから採精だから。
採卵できなかったら採精もしないんだって”って。
ふ~ん、と夫。
精液検査の時に一度採精してるから、勝手は分かってるはず。

時間になりリラックスルームと称するベッドルームに呼ばれる。
ベッドが6台並んでる。
そのひとつに通され、着替えるように指示される。
広げてみると、それは完全に”術着”だった。
なんだか物々しいなー。
帽子も被るように言われる。ホント、手術前だな。
トイレを済ませるように言われ、指示通りにしてベッドで待っていると
名前を呼ばれ、手術室(?)の前の椅子に座らされる。
暫くすると前の人が出てきて(この時は分からなかったけど、
後で気付いたら、この人は採卵じゃなくて移植だった)
入れ替わりで中に通される。
部屋は薄暗い。
卵巣膿腫を摘出したときのオペ室に似てる。
オペ室なんて、きっとどこも似たり寄ったりなんだろう。
ただ違うのは、足を固定する装置があることと、人が多いこと。

ベッドに横になると足を固定される。ベルトで。
なんだか空恐ろしくなってきた。
名前を確認され、”はい、右です~”と看護士さんの声。
確認事項をみんなで連呼(点呼?)する。
それがなんか、市場の競りみたいでちょっと笑っちゃった。

”はい、じゃ採りますよ~”の声と共に、軽い痛みが走る。
ベッドの横の説明書には、
左のモニターで卵子が見えるって書いてあった。
左のモニターをじっと見る。良く分からない。
説明書にあった写真のような物体は映らない。
ぷっくり丸い気泡のような物はいくつか見える。あれかな?

”はい、終わりましたー。ゆっくり起きあがって下さいねー”の声に
指示通りに起きあがる。
”じゃ、この後ベッドで休んで下さい”と言われ、ベッドに戻る。
程なく看護士さんが現れた。その第一声に耳を疑った。
”残念ですが、今回卵が採れませんでした”って・・・。

え?採れないってどういうこと?排卵だって言ったじゃない?
混乱した。
構わず看護士さんは続ける。
お風呂はダメ、抗生剤を飲む、ピルを飲む、等々。
注意書きが書かれた紙と、日数分のピルを渡される。
なになに?どういうこと??
”あとで先生の話がありますから”と言い残し、
看護士さんは出て行った。
その時やっと、痺れた頭で理解した。
”卵胞”と”卵子”の関係性を・・・。

20分ほど休んで出血が見られなかったので、
待合室で待つように言われる。
ボーっとしたままで待合室に行くと、夫が待っていた。
”採れなかったんだって、卵”と言うと、”聞いた”と。
卵が採れると内線で受付に電話が入り、
ワタシが休んでいる間に告げられるシステムになっていたらしい。
”まぁしょうがないじゃん。そりゃ、種なしじゃできないわなー”って。
た、種なし??
何気なく言った夫の一言。悪気はないと分かってる。夫はそういう人。
でも、この時のワタシの心にはグサッと刺さった。

診察室に呼ばれ説明を受ける。
”良くあることなんですよ。一度だけだし、がっかりする必要はない
ただ、これが続くと問題なので、誘発剤を使いましょう”と。
”次回はちゃんと採れるように頑張りましょうね”と。
ピル(プラノバール)は、高温期に内膜の状態を安定させるためらしい。
生理3日目から排卵誘発剤(セロフェン)を飲むように処方された。
”余りがっかりしないでね”と最後に言われた。
顔に出ていたんだろうな。予想外の出来事に困惑した気持ちが。

そう、ワタシは知らなかった。
卵胞の中に卵子がいるってことを。
卵胞が大きくなっていれば排卵が起こる。それは間違いない。
でも、いわゆる”空砲”って状態が存在することを初めて知った。
夫の言う通り、種なしじゃ、いくらタイミングを図ってもできないよなー。

こうして初めての採卵は終わった。
体の痛みは大したこと無かったけど、心の痛みが大きかった。
でも悩んでもしょうがない。先生の言う通りにするしかない。
その後、プラノバールとセロフェンを指示通り飲んで、
次周期の8日目に卵胞チェックに行くことになった。

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ヒューナーテスト(フーナーテスト)

2006年8月23日 生理周期12日目(1周期目)

何でも良いけど、受付で”昨日は関係持ちましたか?”って聞くの、
やめて欲しい。
溢れるほどの待ち人なのに異様に静まり返った待合室に響くっての。

ヒューナーテストって、不妊治療では結構メジャーな検査らしい。
初診の時、院長先生に、”なんでやらなかったの?”って言われた。
卵巣膿腫摘出なんかより、ずっと必要なことなのに、って。

指示通り、”前夜に関係を持って”内診。
暫くして診察室に呼ばれると、”全く異常ありませんねー”って。
”good!”ってカルテに書いてあった気がする。
実際の映像を見せてもらったら、元気に動き回る精子達。
一晩経った膣の中でもこんなに生きてるんだーって
ちょっと感動的。

医師は続けた。
”えっとねー、内診の結果、そろそろ排卵みたいなんだ。
明日だと排卵しちゃうだろうなー。
さっきの血液検査だと、ホルモン値がちょっと微妙だから
この後もう一度血液検査して、ホルモン値がオッケーなら、
今日の午後にでも採卵したいんだけど、予定大丈夫?”って。
さ、採卵?!
1日オフの日だったので、”大丈夫です”と告げると、
”じゃ、隣で採血してもらって、あと待っててねー”って。

処置室に呼ばれ、採血されながら説明を受ける。
”突然ですが、ご主人様は来られますか?”の問いに、
”連絡を取ってみますが、多分大丈夫だと思います”と答えた。
夫は、割と時間の融通が利く仕事をしてるので。
”じゃ、検査結果を待つ間に連絡を取って下さい。
採卵するとしたら15時頃になると思うので、
その時に、ご主人様も一緒に来て頂けるように”って。
”それと、食事は13時までに済ませて置いて下さいね”って。

余りに突然のことでちょっとビビったけど、
当初の希望通り、今周期に初体外受精できるんだ!と
嬉しくもあった。
すぐに夫にメールを入れると、電話がかかってきた。
”大丈夫だよ”と言う夫に、
”取り敢えず採血結果が出ないと分からないから
またメールするけど、一応そのつもりでいて”と伝える。
ドキドキの結果待ちだった。

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2006年11月 1日 (水)

卵管造影検査

2006年8月18日 生理周期8日目(IVF1周期目)

午前中、クリニックへ。
恐怖の卵管造影検査に、かなり緊張。過去の記憶が蘇る。
実は7年前にも受けていたこの検査。
物凄く痛くて、物凄く苦痛だったのを覚えている。
あれをもう一度経験するのかと思うと、自然と体が硬直した。

内診室に呼ばれたとき、”どうして?”と思った。
以前の病院では、専用のレントゲンルームに入れられた。
薄暗く物々しいそこは、入るだけで恐怖を覚えたほどだった。
でも、内診室って・・・。
え?内診台で卵管造影検査?レントゲンは??
あ、検査の前に内診するの?・・・ちょっとパニック。

一番奥の内診室に通される。
後で気付いたんだけど、3つある内診台にはワタシしかいなかった。
多分、痛みで叫んだときのためだろうと勝手に判断した。

案の定痛かった。でも、前回とは決定的な違いがあった。
前回は、造影剤を注入した翌日にレントゲン撮影があった。
今回は、横に付いているモニターで、自分でも見ながら、
医師の説明を受けながら、内診台で行われた、ってこと。

それと、痛みも雲泥の差だった。
前回は、余りの痛さに失神しそうになった。
余りの痛がりぶりに、途中で止めたほど。
その後、腰が砕けて暫く歩けなかった。
車椅子でベッドに運ばれ、1時間くらい唸っていたのを覚えてる。
あの時の痛さを10とすると、今回は半分程度だったんじゃないかな。
カテーテルを入れられたとき、重い生理痛のような鈍痛が
骨盤内を走り、
思わず、”いててててててて、痛い、痛い”と連呼してしまって、
先生に、”まだ造影剤は入れてませんよー”なんて言われたけど、
造影剤を入れるときは全く痛くなかった。
ちょっと違和感があった程度。”何かが入ってくる”みたいな。

”はい、これが造影剤ねー。ほら、白く見えるでしょー。
左、オッケーだねー。点々と広がってる。これが大丈夫ってこと。
右、あ、こっちもオッケーだねー。両方オッケー”
”は、ふぁい・・・”情けない返事をすると、”前の時も痛かった?”って。
”痛かったです!”って言うと、”そっかー”って。

前に受けたとき、”ちょっと詰まり気味”って言われた。
”詰まってるから痛いんだよ”、って。
だから今回も覚悟してたんだけど、詰まってなかったって。
痛みも、5分くらいそのまま横になっていたら、嘘のように引いていった。
看護士さんに”立てますかー?ふらつきませんかー?”って聞かれたけど
全然大丈夫だった。

診察室に呼ばれ、改めて異常なかったと告げられた。
その時、前回やった血液検査の結果も告げられた。
感染症は問題なし。クラミジアの足跡があるけど、って。
ここまでの検査はオールクリア。次はヒューナーテスト。
”関係を持つ日”を指定され、翌日来るように指示された。

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クリニックデビュー

2006年8月5日 生理周期23日目

夫と連れだってクリニックへ。
事前に情報収集をして、物凄く混むことを覚悟していった。
噂通り、座る場所もないほど混んでいた。
土曜日だったから尚更。

院長先生による簡単な問診の後、内診・血液検査へ。
夫は精液検査。
著書にサイン入りで手渡されたときには感動した。

検査の結果、子宮・卵巣はとても綺麗だと言われた。
誘発剤を全く使っていないからだ、と。
夫の精子も問題なし。”標本みたいな精子だ”と言われた。
検査結果だけ見ると、この組み合わせで妊娠できないのは不思議だ、と。
さらに原因を調べるため、卵管造影とヒューナーテストをすることに。

実は内心、今周期初移植を期待していた。
既に心は決まっていたから、やるなら早いほうが良い、と。
院長先生は、”いきなり体外受精って例の方が少ない。
今までの治療経過を見て、他に方法がなければ別だけど。
貴女の場合はそれに当たらない。
取り敢えずはひとつずつ原因を突き止めていきましょう”と。

生理周期8日目に卵管造影をすることが決まり、クリニックを後にした。

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